海外拠点サポートが抱える課題
ビジネスの拡大そして継続的な成長のために、国内市場に留まらず海外市場に目を向ける企業は年々増加しています。海外進出する企業は、世界各地に生産拠点、販売拠点、メンテナンス拠点を設けることでコストを削減、販路を拡大、アフターサービスの充実を目指すなどのグローバル戦略を進めています。企業の海外進出にあたっては、現地で働くスタッフやエンジニア、駐在員などへの効果的なサポートの提供が不可欠で、その質と迅速性がグローバルビジネスの成功を左右します。
そして、海外拠点向けサポートならではの課題といえば、やはり「言語の壁」と「時差」があげられるでしょう。
言語の壁
海外拠点の現地スタッフやエンジニア、駐在員へのサポートを行う際に、まず挙げられる課題は、言語の壁です。たとえナレッジやスキルが十分にあったとしても、言語の違いにより相手との意思疎通がうまくできず、正確に意図を伝えられないと、トラブルや効率の低下を引き起こします。各拠点ごとに通訳担当者を配置したり、駐在員が翻訳するというケースも見られますが、コストの問題や駐在員が本来の業務に支障がでるなど非効率になることもあります。
また、生産工場を海外に展開する場合には、本部でこれまでに培われた生産ノウハウをマニュアル化、手順化していたとしても、拠点ごとの言語に翻訳する必要があり、ナレッジを共有するにもコストや時間がかかってしまいます。
逆に、海外拠点ごとの独自の優れた取り組みや改善事例が本部に報告されていても、複数言語への翻訳と展開の手間が足かせとなり、グローバルな業務改善がスムーズに行われないといった問題をよく聞きます。
拠点間の時差
グローバルビジネスでは、世界各地との時差を考慮に入れたサポート体制を構築する必要があります。現地スタッフやエンジニア、駐在員がサポートを必要とするときに、対応する担当者が業務時間外の場合は、即時に対応することが難しくなります。これが原因で問題解決に時間がかかり、業務効率が下がるような事態は避けなければなりません。このように海外拠点サポートでは、現地で働くスタッフやエンジニア、駐在員への効果的なサポートを提供するために、言語や時差を気にせず、いつでもどこからでも情報共有可能な環境やツールを整えることが求められています。