なぜ今、ナレッジ×AIなのか?──人手不足・業務負担に立ち向かう新アプローチ

はじめに:カスタマーサポートの現場が抱える根深い課題
カスタマーサポートの現場では今、かつてないほどの変化が求められています。
「人手が足りない」「熟練者に業務が集中する」「新人の教育に時間がかかる」「お客様対応が属人的で再現性がない」──こうした悩みは、業種や業界を問わず、あらゆるサポート部門で共通しています。
加えて、製品やサービスが多様化する中で、問い合わせ内容も複雑化。現場は常に「早く・正確に・丁寧に」対応することを求められています。しかし、限られた人材と時間のなかで、すべてに対応するのは現実的ではありません。
こうした背景から、私たちが提案しているのが 「ナレッジ×AI」 という考え方です。
AIに任せられる業務を明確に切り出し、現場がより付加価値の高い仕事に集中できるようにする──その実現の鍵が、組織に蓄積された「ナレッジ」にあります。
「ナレッジマネジメント」から「ナレッジ×AI」へ
ナレッジマネジメントという言葉自体は、決して新しい概念ではありません。
これまでもFAQの整備や、業務マニュアルの整備といった「形式知」の管理・共有は、多くの企業で取り組まれてきました。
しかし現場では、FAQやマニュアルでは対応しきれない“あのときの判断”や“あの担当者ならではの説明”が求められる場面が頻繁にあります。
こうした「暗黙知」をいかに引き出し、AIに引き継ぐか──そこが今のナレッジマネジメントにおける最大の壁であり、同時に突破口でもあります。
ナレッジ×AIとは、単なるAI導入ではありません。
ナレッジを前提にしたプロンプト設計、業務フローとの統合、継続的な活用定着支援など、実務と深く結びついた“現場主導型のDX”です。
具体的に、何が変わるのか?
では、ナレッジ×AIを実践すると、何が変わるのでしょうか?
以下のような場面で、すでに効果を上げている企業が出てきています。
● 人材育成
AIが模擬的な応対シナリオを自動生成し、新人がチャット形式で練習可能。さらに、AIによる応対評価と改善アドバイスも得られることで、トレーニングが自走化します。
● 属人性の排除
メールやチケット、音声データなどの履歴から、お客様ごとの対応サマリーをAIが自動で作成。誰でも顧客理解を深めたうえで対応できる環境が整います。
● 業務の自動化と抜け漏れ防止
問合せメールの内容から、AIが自動で回答文を生成し、必要な社内連携チケットまで作成。確認・修正のみで次のアクションへ進めるようになり、対応漏れが激減します。
こうした変化を生み出す鍵は、ナレッジの整備・活用とAIの連携を切り離さないことです。
SolutionDeskが実現するナレッジ×AIとは?
アクセラテクノロジが提供する「SolutionDesk」は、ナレッジ×AIを現実の業務に落とし込むためのプラットフォームです。
たとえば──
● 必要な情報に絞り込んで参照する「ドリルダウンRAG」
● WebサイトやPDFから直接答える「WebRAG」
● チケット起点で業務を連携する「アクティブチケット」
● 対応履歴全件を参照しレポート化する「ARG」
など、単なるツールではなく、“実務に即した仕組み”がそろっています。
また、PoC(試行導入)から本番展開、AIプロンプト設計、ナレッジ整備、運用支援まで、導入から定着までを一貫して支援する伴走支援も強みのひとつです。
次回予告:「人材育成と教育」にナレッジ×AI
次回のブログでは、ナレッジ×AIの具体的な実践例として「人材育成と教育」の分野を取り上げます。
「AIは褒め上手」と言われるように、チャット形式のシミュレーションで新人の学習を支援し、評価まで行える仕組みとは?
現場の負担を軽減しながら、人材育成を加速する方法を、プロンプトの具体例とともにご紹介します。
ナレッジ×AIを実現するITプラットフォーム「SolutionDesk」のカタログは以下のリンクよりダウンロードいただけます。
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